私が10年以上前にホームページを作成させていただいたお客様から最近連絡がありました。
最近ホームページからの問い合わせが減ってきて困っているという事でした。
実際フタを開けてみてびっくりしました。
更新日は比較的新しかったのですが、私が作成した当時のままのHPがそこにありました。
Iさん、これ私が作ったまま内容変わってないように見えますけど、内容更新してますか?
はい、ちゃんと更新はしてましたよ。
Iさん、これ私が作ったまま内容変わってないように見えますけど、内容更新してますか?
はい、ちゃんと更新はしてましたよ。
え?どこを更新されてますか?
この新着情報とトップページの文章を季節ごとに変更してました。
トップページの変更はいいのですが、それ以下のサブページは当時のままですか?
はい。そのままです。
それが原因ですね。今、ホームページの更新は、新しいページを追加していく事がとても重要なんですよね。既存のページの一部を一生懸命変更するよりも新しいページを追加するほうが効果が高いです。特にIさんのホームページは15ページほどしかないため、ページの追加は必須だと思います。
私もなんとなくそれに気が付いていたのですが、ページを自分で追加するのがどうしてもできないまま、数年が経過してしまいました。 新しいホームページ作成ソフトを買って、試そうとしたのですが挫折しました。
それはもったいないですね。でも、今はホームページ作成ソフトではなくCMSという新しい方法で作るのが一般的になっていますよ。
CMSというのは難しいのですか?私は苦手で使いこなせるか不安です。
Gmailとか使ってます?
はい、Gmailなら使えます。
Gmailが使えるパソコンとスキルがあればCMSでホームページを運用できますよ。
それは簡単ですね。ではCMSについてもっと詳しく教えてもらえますか?
はい!わかりました。
本日お伝えするCMSは「ホームページ作成に挫折してきた方に最適な作成法」です。
実際、私のお客様でもCMSで作成したHPで集客できていますし、実はこのHPもCMSで作成されています。
ですが、CMSは万能ではなく導入した結果、うまくいかないというケースもあります。
そこで、メリット・デメリットをこれからお伝えします。これ知る事でCMSでホームページを作るという選択がどれだけ自分に合ってるかを検討してみてください。
重要ポイントを3つに分けて解説していきます。
1、CMSの意味を知る
2、CMSを使ったホームページ更新のメリット
3、CMSを使う場合のデメリット
1、CMSの意味を知る
CMSとは?
Contents Management Systemの略で、日本語に訳すと「コンテンツ管理システム」という意味になります。管理画面から文章と画像を登録する事でシステムが自動でhtmlに変換しWEBサイトを作る事が可能です。
ブログもCMSの一種であり、この手軽さから技術を知らない一般の人でも手軽にWEBサイトを運用できるようになりました。
現在、ホームページを作成する手段としてCMSで作成する人が増えています。
ビジネス利用に必須の「商用サイトらしいデザインの確保」と「本業の合間に更新作業が自力で行える手軽さ」を備えているからです。
現在、CMSで作成されたデザインテンプレートは十分ビジネス利用に耐えられますし、日々増えています。
機能についてもITのトレンドに沿った機能が日々どんどん追加されています。
あまりにもその追加スピードや仕様変更が頻繁に行われることから、使いきれず挫折してしまうという方もいます。
ですが、本質を見極めてビジネス利用に必要な機能だけを取り入れ、無駄な機能を省いて運営していれば大丈夫です。
そこで、まずはCMS導入のメリットデメリットをしっかり把握し、CMS導入が理にかなっているのか判断することが必要かと思います。
2、CMSを使ったホームページ更新のメリット・デメリット
(1)html・cssを知らなくてもホームページを更新できる。
CMSを使う最大の特徴がこれですね。
たいていのCMSにはWYSIWYGエディタが搭載されています。
WYSIWYGエディタは、直接文字を書くことができて、さらに書いた文字を太字にしたり色を付けたり…といったことをボタン1つで簡単に操作ができる便利な機能です。
WYSIWYGエディタで作成した記事は、自動でhtmlに変換されますのでhtmlを覚える必要はありません。
エディタの中で画像を入れる事もできます。
CMSではデジカメ画像など自分のパソコン上にあるデータをCMSにアップロードする事で、CMS上で管理することができます。
ホームページは記事以外の部分もhmtlで作成しなければなりませんが、これを自動生成して補助をしてくれます。
・メニューが自動生成するためリンク切れしない
・RSSの生成自動化
・カテゴリページの自動生成
・更新履歴の自動生成
・サイトマップの自動生成
・sitemap.xmlの自動生成
など
(2)複数人で更新作業、分業できる
CMSは管理画面と呼ばれる操作パネルで記事を作成したり、デザインの設定をすることができまます。
管理画面は設定により複数のパソコンで同時に使うことができますので、ある人は記事を書く、ある人はデザインの設定を行う、などと分業することができます。
また、更新で一番大切な作業として、記事を作成するという作業も同時に使うことができますので、別々の記事を同じ時間に編集する事も可能です。
(3)デザイン・レイアウトが統一され使いやすい
レイアウトがどのページを見ても統一感があるというのは、ビジネス用のホームページにおいて重要です。
ロゴの位置や、メニューの位置などが各ページバラバラだとしたら、訪問者が迷ってしまう原因になります。
CMSを利用すると、レイアウト部分に関してのルールを一度決めておいて、それを全ページに自動で適用するということをしています。
そのため、どんなにページが増えようとも統一感のあるページが出来上がるのです。
全ページで共有する部分を別に管理するという考え方は、レイアウトだけではなくSEO対策の方向性を一度に変更する事も可能になります。
(4)追加のページ作成費用がかからない
CMSでホームページを作った場合、自分で更新作業をすることができるため、当然費用は掛かりません。
ホームページの成功は更新なくしては始まりませんので、更新作業が自分の意思でなおかつ費用が掛からないという点は非常に魅力的です。
一方、デザインに関しては自分でできる人は少ないと思いますので、テンプレートを利用するか、カスタマイズ専門の業者に依頼するということになります。
(5)SEO対策に必要な要素をもれなく対応できる
たいていのCMSは、ページを作成する際に、SEOに関する項目を入力するようになっています。
入力できるところを穴埋めすればよいのですが、これもある程度自動化する事が可能です。
SEO対策に必須の項目としてタイトルタグ、ディスクリプション、キーワードなどの項目の作成ルールなどをあらかじめ決めておけば、CMSが自動であるべきところにセットしてくれます。
最近特にSEOに対策に有用とされる、SNSで記事のシェア用のタグについても対応しています。
★記事がSNS上でシェアされたときのアイキャッチ画像も簡単に挿入できるようになっている。
(6)ネットに接続できればいつでも更新できる
CMSは、管理画面と公開領域が一緒になったシステムです。
オンライン上の管理画面で記事を更新して「公開」と設定するだけで、すぐにページが公開されるのが特徴です。
管理画面に入るにはログイン(IDとパスワードを入力)する事で、どのパソコンからも同じように編集することができます。
また、記事の公開・下書き・非公開などの状態を利用すれば、例えば出張先で写真と記事を下書きして置いて、自宅に戻った時に記事を継ぎ足して公開するという使い方も可能です。
(7)問い合わせフォームなどを簡単な手続きで利用できる
CMSはphpと呼ばれるプログラミング言語で作成されていることがほとんどです。
問い合わせフォームを実現するにはphp言語を使わなければなりませんが、CMSではプラグインというパッケージ機能により自分でプログラムをしなくても、プラグインのスイッチをONにするだけで手軽にその機能を利用することができます。
3、CMSを使う場合のデメリット
(1)作成ルールを逸脱したページが作りにくい
先ほどのメリット3「デザイン・レイアウトが統一され使いやすい」の裏返しです。
手の込んだキャンペーンページやオリジナルデザインでのページは作りにくいです。
ただ、会社概要やサービス案内などスモールビジネス利用には必要以上にデザイン性を求めたりする事がまれだと思いますので、あまりデメリットとは言えないかもしれません。
(2)デザイナーだけでは修正が難しい
CMSは、単純なhtmlで作成されてるのではなく、ほとんどのCMSでphpというプログラム言語で作られた「システム」です。
そのため、デザインを作ってそのままhmtl化するという単純な作業ではなく、プログラムで利用されるという前提で作らなければなりませんので、デザイナーだけでなく、プログラミングのできる人が必要になってきます。
(3)自分で更新しなければならない
これもメリット1「html・cssを知らなくてもホームページを更新できる」の裏返しです。自分でできる環境ができてしまったら後は更新するしかなくなります。
実はここに大きな落とし穴があります。
CMSを導入する事で自力でできる環境が整いますが、それに満足してしまい結局更新ができないという状態になっている人が少なくありません。
これは、ホームページの明確な目的設定と更新の計画をきちんと立てる事でカバーできます。
(4)既存htmlサイトを乗せ換えるのが手間
もし、既存で数百ページのサイトを作っていた場合は、乗せ換え作業はかなり膨大になると思われます。
さて、以上のようにメリット・デメリットをお伝えしてきました。
もうお気づきかもしれませんが、CMSは以下のような人が使うべきツールということが分かります。
・個人が自らのサービスを紹介するサイト
・中小企業が発信するサイト
例)会社・サービス・PRサイト、出版社の運営サイト、学校サイト
現在、ホームページを作成する手段としてCMSで作成する人が増えています。
ビジネス利用に必須の「商用サイトらしいデザインの確保」と「本業の合間に更新作業が自力で行える手軽さ」を備えているからです。
つまり、あなたが個人事業主、中小企業のWEB担当者であればほぼ当てはまりますので、ぜひCMSにチャレンジてみてください。
今後の記事でCMSを使った具体的な作成例などを記事にしてみたいと思っています。